厚生労働省は15日、医療法に基づいて2005年度に実施した医療機関立ち入り検査結果を公表した。それによると病院薬剤師の定員については、立ち入り検査が行われた8518施設のうち、7722施設が配置基準に適合し、充足率は前年度より1.1ポイント改善して90.7%となった。98年に人員配置基準が改正されて以降、80%台で推移していたが、05年度に初めて90%台に到達した。
<地域別充足率>
▽北海道・東北:86.2%(前年度比2.8ポイント増)▽関東:92.3%(0.2ポイント減)▽北陸・甲信越:92.8%(1.7ポイント増)▽東海:93.0%(1.3ポイント増)▽近畿:96.3%(0.6ポイント増)▽中国:86.7%(1.7ポイント増)▽四国:90.7%(0.7ポイント減)▽九州:87.7%(0.8ポイント増)
関東地区以外、いずれの地域でも前年度の充足率を上回った。また、90%を超えているのは関東、北陸・甲信越、東海、近畿、四国の5ブロックで、中でも近畿地区は96%以上という高い遵守率となっている。
<病床規模別充足率>
▽20049床:83.2%▽50099床:91.7%▽1000149床:91.3%▽1500199床:91.5%▽2000299床:90.8%▽3000399床:94.2%▽4000499床:91.8%▽500床以上:92.5%
50床未満の小規模病院の場合は、充足率が83%と低いものの、50床以上はいずれも90%を超えている。
薬剤師以外での定員遵守率は、医師が83.8%(前年度比0.3ポイント増)、看護師が99.3%(0.2ポイント増)だった。
一方、医療従事者数以外の主な立ち入り検査項目の適合率を見ると、▽毒劇薬区別施錠保管94.8%▽その他の医薬品管理90.6%▽感染性廃棄物処理93.6%▽安全管理の指針整備93.8%▽安全管理を行う部門設置94.7%――などとなっている。