アステラス製薬とファイザーは12日、非ステロイド性抗炎症・鎮痛剤(NSAIDs)「セレコックス錠」(一般名:セレコキシブ)を発売した。適応は、関節リウマチと変形性関節症。炎症、疼痛に関わるCOX‐2に選択的に作用する。
同剤は1999年に米国で発売、既に100カ国以上で承認されている。海外では日本より適応は広いが、ファイザーによる売上高は20億3900万ドルに上る(2006年度)
日本では、両社2200人のMRで販促するが、適応症が限られていることや安全性の徹底から専門医を中心に「適正使用の推進を最優先」するという。売り上げ見込みは初年度20億円(決算ベース)、将来的には中央社会保険医療協議会に提出している資料ではピーク時の8年目に150億円(薬価ベース)としている。
薬価は100mg1錠83・70円、200mg1錠128・90円。関節リウマチには1回1000200mgを1日2回、変形性関節症には1回100mgを1日2回投与する。
日本では、2002年に承認申請されていたが、COX‐2阻害剤の長期使用で心血管系疾患の発症率が高まったという海外での報告があり、審査が遅れ、承認は今年1月。国内使用では投与量が低く、臨床試験では問題となるような副作用は認められていないが、警告欄に心血管系リスクを明記し、注意喚起することになった。