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スズケンは30日から、日本初のカプセル内視鏡「ギブン画像診断システム」の日本総代理店として、全国の医療機関に向けて販売を開始する。大きめのビタミン剤サイズ(長さ26mm×直径11mm、重さ3・45g)の小型ビデオカメラ内蔵カプセルを飲み込むだけで、従来検査が困難とされた長大な小腸全域を撮影できる。既に世界約60カ国で、50万件以上の検査実績を持つ同システムは、バリウムなどの造影剤が不要で、長いチューブ内視鏡を口や鼻、肛門から入れる必要もなく、また、飲み込んで一定時間が経過すれば検査中(約8時間)でも日常生活、食事を自由に行えるなど、患者の心身両面の苦痛を緩和し、QOLを向上できることも大きなメリットとされている。ワークステーション、データレコーダ、カプセル10パックキットの価格は743万円で、初年度の売上15億円を見込む。
カプセル内視鏡「PillCam SB」は、約8時間の検査で5万5000枚(2枚/秒)程度の画像を撮影して、患者に装着された専用機で受信しデータレコーダーに記録され、その後、医師が記録媒体からパソコンにダウンロードした画像を読影する。同システムでは、多数の画像データから赤色部分があるデータを自動抽出する機能やレポート作成機能を備え、医師の読影をサポートする。また、これまでの50万件に及ぶ実績から得られた「症例画像辞書」も搭載しており、撮影画像と症例画像の比較も可能だ。
なお、価格の内訳は、「RAPIDワークステーション」503万円、「データレコーダーDR1・5」140万円で、カプセル10パックキットが100万円(保険未収載)となっている。