日本薬剤師会の児玉孝会長は4月25日の定例会見で、「OTC薬のインターネット販売の全面解禁はあり得ない。会長職をかける覚悟で対処したい」と徹底抗戦する姿勢を示した。先の産業競争力会議(議長:安倍晋三内閣総理大臣)で、「科学技術イノベーション・IT」テーマ別会合主査の三木谷浩史氏(楽天会長)が、対面でのコミュニケーションを求める規制の撤廃を求めた説明資料に対し、「通常の物品販売のスタンスで言っているのがよく分かる。医療の意味を全く理解していない」とし、その矛盾点や規制緩和による弊害、想定される患者への不利益などを指摘した。
三木谷氏らは医薬品のネット販売の推進を求めているが、そのための課題として「法律上『対面』という趣旨はなく、ネットを規制していた省令は、最高裁判決で違法無効との判断が出た」としている。これに対し児玉氏は「対面の否定、撤廃を求めているが、医療には対面が必須であり信じられない。判決は出たがネット販売が良いとはどこにも書いていない。法律の立て方に問題があると解釈している。違憲とは一言も書かれていない。解釈があまりに一方的」と指摘した。
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