ファイザー日本法人の梅田一郎社長は1日、2012年11月までの12年度業績について、医療用医薬品の国内売上高が5242億円で対前年度比で4・2%減少したと発表した。「主力製品が堅調に推移した一方で、薬価改定やリピトール(高脂血症治療薬)等の独占権喪失が影響して若干の減収となった」と説明した。今後の展開は「5年間で50品目以上の承認取得を目指しており、そのうち新薬は15品目」としたほか、エスタブリッシュ医薬品事業について、「マイラン製薬との業務提携が1月にスタートし、段階的に後発品を350製品以上に拡大していく」と語った。
昨期の売上は、疼痛治療薬「リリカ」、非ステロイド性消炎・鎮痛薬「セレコックス」、肺炎球菌ワクチン「プレベナー」が支え、薬価改定では22成分43品目が新薬創出・適応外薬解消等促進加算の対象となったものの、主力の市場拡大再算定や、降圧薬・高脂血症治療薬「カデュエット」が配合剤の特例引き下げを受けたことがマイナス要因となった。リピトールのほか、アルツハイマー治療薬「アリセプト」、降圧薬「ノルバスク」、緑内障治療薬「キサラタン」などの特許切れ製品も売上を落とした。