味の素製薬は7月、ジェネリック医薬品メーカーの陽進堂と輸液・透析事業の合弁会社「エイワイファーマ」を設立する。GE薬メーカーとの提携を通じて、基礎的医薬品の新たなビジネスモデルをつくり、消化器領域で“尖ったスペシャリティメーカー”を目指す。豊田友康社長は、本紙の取材に対し、「先発品とベーシックドラッグは事業のポイントが違うため、切り分けたビジネスモデルが必要」と胸の内を語る。合弁会社設立に至った経緯、基礎的医薬品の収益性改善、東南アジアを中心とした海外展開、人材に対する考え方などを聞いた。
消化器領域の事業展開に集中
――陽進堂との合弁会社設立に至った背景は。
豊田 一昨年3月に起きた東日本大震災により、福島工場が影響を受け、一時的に生産がストップした。幸い輸液・透析管理製品を扱う工場ではなかったが、安定供給の重要性を改めて認識した。阪神・淡路大震災のときにも輸液・透析管理製品が供給不安に陥った。透析患者は週に3~4回投与しなければならず、患者の生命を守るために、災害時の安定供給を図る必要がある。
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