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田辺製薬の葉山夏樹社長は11日、06年3月期決算説明会の中で、ジェネリック医薬品に参入することを明らかにした。参入は、本年度からスタートする中期経営計画「チャレンジTANABE2010」中の「医療ニーズに対応した事業機会・成長機会への挑戦」の一つに盛り込まれたもの。ビジネスモデルは今後1年かけて作り上げて行くが、葉山社長は「ジェネリック医薬品のMRは、既存の新薬MRとは兼任しない。また、専任MRとして新たな人材を採用するのではなく、当社の現有資源を最大限に活かして立ち上げたい」との考え方を示した。
ジェネリック市場の今後の動向について、葉山社長は「現在わが国の医薬品市場は6兆円で、今の医療制度の下では今後の伸びは期待できない。ジェネリック医薬品は、行政の誘導もがあるので紆余曲折があったとしても将来的には6兆円のうち1兆円を占めると思う」と予測。「これまでジェネリック医薬品が登場するれば、先発医薬品への影響は約8%程度のシュリンクが通常であったが、これからはもっとシュリンクする割合が大きくなるだろう」と述べた。