政府は4月29日、同20日に閣議決定した2007年「春の褒章」受章者を発令する。アステラス製薬研究本部副本部長の後藤俊男氏が、免疫抑制剤タクロリムスを開発した業績などが評価されて、紫綬褒章を受章したのをはじめ、次の各氏が受章の栄に浴す。
<文部科学省関係>
◇紫綬褒章
岡村均(神戸大学教授、54歳)=時間生物学の研究に努め、生体リズムの分子機構解明に業績を上げた。
小林四郎(京都大学名誉教授、65歳)=高分子合成化学の研究に努め、セルロースなどの天然多糖類をはじめ、ポリフェノールの合成に成功するなどの業績を上げた。
満屋裕明(熊本大学教授、56歳)=感染症内科学・血液内科学の研究に努め、世界で最初のエイズ治療薬開発に中心的な役割を果たすなどの業績を上げた。
後藤俊男(アステラス製薬研究本部副本部長、60歳)=免疫抑制剤の研究開発に努め、新規免疫抑制剤タクロリムスを開発、移植患者の救命・生活の質向上などに貢献した。
林崎良英(理化学研究所ゲノム科学総合研究センター遺伝子構造・機能研究グループプロジェクトディレクター、50歳)=高等生物の大規模な遺伝子解析に努め、ライフサイエンスの国際基準プラットフォームを開発した。
<厚生労働省関係>
◇藍綬褒章
岸亨(61歳):元東京都薬剤師会常務理事
首藤靖生(61歳):大分県薬剤師会会長
<経済産業省関係>
◇藍綬褒章
服部重彦(65歳):島津製作所社長