総務省は、2006年科学技術研究調査の結果を基に、「わが国の女性研究者の動向」を公表した。それによると、女性研究者数は初めて10万人を超え、全体に占める割合も過去最高となった。研究を行っている主体別では、大学等が3分の2を占めた。
調査結果を見ると、日本の女性研究者は堅調に増加を続けており、1953年に科学技術研究調査を開始して以来、初めて10万人を突破し、10万2900人となった。前年の9万8700人から4200人増加した。研究者全体に占める女性の割合も11.9%と、過去最高となった。
研究を行っている主体別に見ると、「大学等」が6万3400人で最も多く、全体の3分の2を占めた。次いで「企業等」が3万3800人、「公的機関」4600人、「非営利団体」1200人と続いた。研究者全体に占める女性研究者の割合は、「大学等」で21.5%、「企業等」では6.5%だった。
また「大学等」について、研究部門別に女性研究者の割合を見ると、「人文・社会科学」が28.0%、「自然科学」が18.0%となっている。「企業等」では、「食品工業」が24.6%で最も多く、次いで「医薬品工業」の22.2%、「卸売業」20.3%と続いている。これに対し最も低いのは「運輸業」で1.5%。「鉄鋼業」1.7%、「金属製品工業」1.7%などがそれに続いている。