「デジプロ」で営業力強化‐医師と双方向の関係を構築
インフォコムは、今年度からスタートした5カ年中期経営計画でヘルスケア領域を強化する方針を掲げている。とりわけタブレット端末やスマートフォンの導入等、ITの活用が積極化している製薬企業の営業・マーケティング分野向けにソリューションを拡大していく。
世界的な企業再編や医療・保険制度の変化、他社製品との競合も激しい中、MR活動の効率化とプレゼンテーションの質の向上は、製薬業界全体が抱える課題になっている。昨年インフォコムが発売したMR向け営業支援システム「MRSupportDigiPro(R)」(デジプロ)は、最新の宣伝資材などをタブレット端末に、タイムリーで安全に配信管理し、閲覧できるシステムで、MRによる医療従事者への迅速な情報提供活動を支援する。
デジプロの主な特徴としては、「iPad」や「Android」タブレット端末に対応し、▽ワンタッチでシンプルな操作▽訪問する医師ごとに合わせたコンテンツの並び替え編集が行える(Myシナリオ機能)▽コンテンツ配信やデジプロアプリ利用の一括管理▽外部システムとのシームレスな連携――の四つが挙げられる。
既に中外製薬や杏林製薬をはじめ、多数の導入実績がある。
今後は、従来のノートPCや紙媒体で実現が難しい、より一歩踏み込んだデータや、動画コンテンツによるプレゼンテーションを支援する。“オフラインでどこでも簡単に使える”“医師との双方向コミュニケーションが可能なプラットフォーム”をコンセプトに、MRがタブレット端末を通じて、どこにいても必要な情報を収集閲覧でき、社内業務を外出先でも行えるよう、機能拡張や外部システムとの連携を、より一層強化していく方針である。
例えば、医師から関連症例や文献のエビデンスを求められた際に、従来は会社に戻ってデータ確認を行い、回答していたようなケースも、その場で医師が欲しい情報にアクセスでき、迅速な対応が容易になる。
もともとインフォコムは、創薬支援、当局申請文書や学術文献の管理、市販後調査支援など、製薬企業向けに幅広いソリューション提供やシステム構築に取り組んできた。また、医療機関向けソリューションビジネスも展開しており、ヘルスケア領域には強い。
一方、自社データセンターや、携帯・ネットビジネスのノウハウや仕組みも持ち合わせている。スマートデバイスの浸透に伴い、MRの日々の活動スタイルが急速に変わっていく中、これまでのビジネスで培った経験やノウハウを生かしながら、今後もヘルスケア領域でより使い勝手の良いシステムやサービス提供を積極的に推進していく。
インフォコム
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