日本の製薬企業によって創出された日本オリジンの新薬開発品が、米国など海外で先行して開発されるケースが増えていることが、日本製薬工業協会医薬産業政策研究所の池田隆文主任研究員の調べで判明した。
1995006年の日本オリジンの開発品を調べたもので、「政策研ニュースNo.22」に掲載された。
調査によると、10年前の96年は、開発品246品目のうち、海外開発を先行させているのは11品目だったが、06年には199品目のうち51品目が海外開発を先行させていた。
開発品目数が減少傾向にある中、海外開発を先行させるケースは増加傾向にあり、01005年を見ても33品目、32品目、40品目、50品目、51品目という状況。
海外を先行させている開発品のうち、708割が米国で開発を行っていた。
この結果について池田氏は「国際的に通用する開発候補品の増加と共に、治験のグローバル化が進む中、コストやスピードなどで、より効率的な臨床開発が進められる国を開発戦略上選択していることが、その背景として考えられよう」と分析している。