丸石製薬と吉田製薬は、25日から速乾性擦式手指消毒剤として共同開発した「ウエルアップハンドローション0・5%」を発売する。3月15日に丸石製薬が吉田製薬との技術提携により製造販売承認を取得、丸石が製造販売し、吉田と共同販売する。
同品は0・5%クロルヘキシジングルコン酸塩とエタノールを含有する速乾性擦式手指消毒剤。従来のウエルアップと比較して、クロルヘキシジングルコン酸塩の濃度を0・2%から0・5%に高めたので、手指消毒で最も高い持続効果を要求される手術時の手指消毒にも適用できるのが最大のポイント。また、性状を粘性のあるローションとしたため液だれしにくく、手指によく馴染む。薬価基準未収載(医療用医薬品)で包装は500mL、1L。
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現在、ブラシを用いた手指消毒が多く行われているが、時間がかかり、手指や皮膚にダメージを与え、逆に細菌数を増加させるなどの問題点が指摘されている。02年に発表された米国疾病管理予防センター(CDC)の手指衛生ガイドラインでは、今までの手技と同等以上の効果を持ち、より短時間で手指に優しい消毒方法として、消毒を擦式消毒剤のみで行うウォーターレス法を紹介している。
同品は、ウォーターレス法にも適用できる消毒剤として開発されたもので、ウォーターレス法普及のため、丸石と吉田は共同して医療従事者へ幅広いプロモーション活動を展開する考えだ。