来年度から10年間の新たな国民健康づくり運動「第2次健康日本21」の中心課題となる“健康寿命”について、厚生労働省が現状や具体的目標の考え方を公表した。それによると、健康寿命の主指標を「日常生活に制限のない期間の平均」と定義し、2010年現在の全国平均で男性70・42年、女性73・62年と算出している。今後は寝たきりなどの不健康な状態になる時点を遅らせて、男性で9・22年、女性で12・77年ある平均寿命との差を縮めることが大きな課題になる。
厚労省は国民生活基礎調査で健康上の問題によって日常生活に影響の「ない」と回答した者の割合から、生命表を使って健康寿命を初めて割り出した。
10年の水準を01年と比べると男性で1・02年、女性で0・97年延びている。一方、平均寿命は同じ期間に男性で1・57年、女性で1・46年延びており、不健康な期間が長くなっている。