日本製薬工業協会は16日、都内で開いた理事会で、不祥事で自主的に退会していた田辺三菱製薬の再入会を承認した。4月27日付で同社から入会要請があったため、コンプライアンス委員会で協議した結果、再入会を了承する答申を決定。理事会で承認された。
同社は、子会社の田辺三菱製薬工場が、製品出荷時に必要な品質試験の一部不実施が発覚したことを受け、昨年2月に製薬協を自主退会していた。
今回の再入会要請を受け、「退会後に品質管理体制、コンプライアンス体制などの改善が着実に進んでいる」と判断。製薬協としても、現在コンプライアンスの徹底を重要課題に掲げ、透明性ガイドラインやプロモーションコード改定など、再発防止に向けた信頼回復に取り組んでいるため、会員会社として積極的に参画してもらうことが適切として、再入会を認めた。
田辺三菱は16日付で再入会し、一般会員として製薬協の活動に参加することになる。