コチニール色素を使った食品によるアナフィラキシー反応が報告されているとして、厚生労働省は都道府県を通じ、コチニール等を含有する医薬品、医薬部外品、化粧品について、添付文書や外箱などによる消費者に対する情報提供と、医薬品医療機器総合機構へのアナフィラキシー症例の報告を製造販売業者らへ要請した。
コチニールは、中南米原産の昆虫「エンジムシ」から抽出したカルミン酸を主成分とする赤色の天然着色料で、清涼飲料水、菓子、ハムなどの食品、医薬品、医薬部外品、口紅やアイシャドーら化粧品で使用されている。不純物として含有するタンパク質がアレルゲンとなってアナフィラキシーを引き起こす事例が知られている。
今回の厚労省の対応は、消費者庁の注意喚起を受けたもので、コチニールのほかにカルミン、カルミン・コンジョウ被覆雲母チタン、カルミン被覆雲母チタンといった色素が対象となる。