薬事・食品衛生分科会の薬事分科会は23日、新医薬品の高脂血症治療薬「ゼチア錠10mg」(シェリング・プラウが輸入)を審議、承認して差し支えないと結論した。また1月、2月の医薬品第一部会、第二部会で了承された新医薬品12成分も報告された。このほか新医薬品の再審査期間を、6年から8年に延長することが了承された。
ゼチア錠は、エゼチミブを有効成分とする新有効成分含有医薬品。食事性や胆汁性コレステロールの吸収を阻害する高脂血症治療薬。コレステロールやシトステロールを低下させる働きがあり、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症、ホモ接合体シトステロール血症に適応される。再審査期間は8年。
このほか、報告された品目は次の通り。
▽マイオザイム点滴静注用50mg(ジェンザイム・ジャパン):有効成分=アルグルコシダーゼアルファ(遺伝子組み換え)、効能効果=糖原病II型
▽オルベスコ50μgインへラー112吸入用、同100μgインへラー112吸入用、同200μgインへラー112吸入用、同200μgインへラー56吸入用(帝人ファーマ):シクレソニド、気管支喘息
▽ウリトス錠0.1mg(杏林製薬)、ステーブラ錠0.1mg(小野薬品):イミダフェナシン、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁
▽ネスプ静注用10μgシリンジ、同15μgシリンジ、同20μgシリンジ、同30μgシリンジ、同40μgシリンジ、同60μgシリンジ、同120μgシリンジ(麒麟麦酒):ダルベポエチンアルファ(遺伝子組み換え)、透析施行中の腎性貧血
▽アリクストラ皮下注1.5mg、同2.5mg(グラクソ・スミスクライン):フォンダパリヌクスナトリウム、静脈血栓塞栓症の発現リスクの高い下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制
▽アバスチン点滴静注用100mg/4mL、同400mg/16mL(中外製薬):ベバシズマブ(遺伝子組み換え)、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
▽ミケランLA点眼液1%、同2%(大塚製薬):カルテオロール塩酸塩、緑内障・高眼圧症
▽アクトネル錠17.5mg(味の素)、ベネット錠17.5mg(武田薬品):リセドロン酸ナトリウム水和物、骨粗鬆症
▽ビジクリア錠(ゼリア新薬):リン酸二水素ナトリウム一水和物、無水リン酸水素二ナトリウム、大腸内視鏡検査の前処置における腸管内容物の排除
▽アドエア100ディスカス、同250ディスカス、同500ディスカス(グラクソ・スミスクライン):キシナホ酸サルメテロール、プロピオン酸フルチカゾン、気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
▽バルトレックス顆粒50%(グラクソ・スミスクライン):塩酸バラシクロビル、単純疱疹・帯状疱疹・性器ヘルペスの再発抑制・水痘
また分科会では、新医薬品の再審査期間を6年から8年に延長することが正式に了承された。なお現在、再審査期間内の新医薬品については期間が2年延長される。