日本薬剤師会は、「2011年度薬剤師の禁煙支援の取り組みに関するアンケート調査結果」「禁煙支援分野における薬剤師の役割・業務に関する報告」を公表した。半数の薬局で、禁煙の勧めや禁煙補助剤の供給、服薬指導など様々な形で禁煙支援を実施していた。また3割強の薬局で、ポスター掲示など喫煙防止に向けた啓発活動を行っていた。
調査は日薬と国立がん研究センター・がん対策情報センターたばこ政策研究部が共同で実施したもの。対象は11地区の支部薬剤師会会員2530人(回収率77・5%)。勤務形態は薬局(開設)20・9%、薬局(勤務)50・8%、医療機関11・3%――など。
調査結果から32・5%の薬局がポスター掲出、パンフレット配布などたばこの健康影響に関する啓発活動を実施しており、10・5%は学校で啓発活動を行っていた。学校薬剤師活動における喫煙防止教育では、26・9%が学校薬剤師として活動経験を有しており、そのうち42・1%がたばこの害や喫煙防止について学校で講義していた。
薬局における禁煙支援は、48・0%が禁煙の勧めや禁煙補助剤の供給、服薬指導など何らかの禁煙支援を行っていた。そのうち約6割がOTC禁煙補助剤を販売しており、約7割が禁煙補助剤の処方箋応需経験があった。また、約7割が医薬品としての服薬指導に加えて、禁煙の助言や相談対応を行っていた。
医療機関では、40・5%が勤務先の医療機関で禁煙支援が実施されており、薬剤師が禁煙指導に関わっているケースは、そのうち20・3%だった。
薬剤師の喫煙状況は、「喫煙経験なし」が60・9%、「かつて吸っていたが現在は吸っていない」27・0%で、全体の喫煙率は9・諸病態に酷似する状態を、培養細胞内へ誘導することに世界で初めて成功した。これによって、アルツハイマー病の発症や治療薬の開発において、NO産生制御が重要な鍵となる可能性が示唆された。9%。国民健康栄養調査などの喫煙率に比較して低い傾向にあり、薬剤師の健康意識が高いことがうかがわれた。
調査結果から、薬剤師が禁煙支援の一連の流れである、[1]予防教育[2]禁煙誘導(動機づけ)[3]禁煙補助剤の供給と服薬指導[4]禁煙指導[5]経過観察と介入――など、禁煙の達成までのあらゆる過程で関わっていることが改めて明らかになった。
報告結果を受けて日薬では、今後ますます重要な課題になるであろう禁煙支援について、より積極的に取り組む方針を示している。