日本製薬工業協会は18日、都内で総会を開き、2012年度事業方針と事業計画を了承した。12年度は、コンプライアンスの徹底など5項目の主要課題に取り組み、新たに「企業活動と患者団体との関係の透明性ガイドライン」を準備する計画を打ち出した。同指針は、13年度分の支出を14年度から公表するスケジュールを視野に策定し、早ければ3月の総会に諮る予定。
事業方針では、昨年度に会員会社のプロモーションコード違反による会員資格停止処分があったことなどから、12年度の主要課題として、[1]業界一体となったコンプライアンスの徹底[2]研究開発型製薬産業振興策の一層の充実[3]安全対策の強化[4]国際連携・国際協力のさらなる推進[5]国民・患者への貢献、経済成長への寄与など製薬産業に対する理解促進--の5項目に取り組むとした。
特にコンプライアンスの徹底に向けては、昨年3月に公表した「企業活動と医療機関等との関係の透明性ガイドライン」に加え、新たに患者団体との関係の透明性ガイドラインを準備する計画を打ち出した。ガイドラインは、会員各社の患者団体への支援状況などを踏まえて策定し、3月の総会に諮った上で了承にこぎ着けたい考え。