|
北里研究所所長の大村智氏が、国際化学療法学会から「ハマオ・ウメザワ記念賞」を受賞することが決まった。日本人の受賞は1989年の藤井良知氏(元帝京大学)に次いで2人目。授賞式と受賞記念講演は、4月1日にドイツ・ミュンヘン市で開かれる第25回国際化学療法学会総会で行われる。
国際化学療法学会は1979年に最高賞である「ISC賞」を設立した。同賞は89年から故・梅沢浜夫氏の功績をたたえ、ハマオ・ウメザワ記念賞と名称変更された。日本人の名前が冠されている数少ない国際賞の一つであり、2年に1度、化学療法の発展に寄与した研究者に贈られている。
天然物有機化学を専門とする大村氏は、微生物が産生する様々な物質から、エバーメクチンを初めとする数多くの医薬品を開発すると共に、その生合成経路や作用機序などの解明に向けた基礎研究を重ねてきた。今回の受賞は、これら一連の研究が評価されたもの。