小宮山厚生労働相と安住財務相は21日夕、藤村官房長官の立会いの下で2012年度診療報酬改定の枠組みを合意した。医療費ベースで薬価を1・26%、材料価格を0・12%それぞれ引き下げる一方、診療報酬本体を1・379%引き上げる、全体0・004%のネットプラス改定が固まった。
据え置きに近い形で決着したが、小宮山氏は折衝終了後、記者団に対し「首の皮一枚でもプラスと言ってきた、そこがプラスになってことに意味がある」と強調。当初、財務省が本体マイナスを主張してきた経緯を踏まえ、「党からの意向も踏まえてこういう決着になったのは良かった」と語った。
本体の各科別引き上げ率は医科1・55%、歯科1・70%、調剤0・46%で、前回とほぼ同様の傾斜配分だった。
薬価の改定率は薬価ベースで6・00%になる。
また、改定率とは別枠で長期収載品の薬価を0・9%強制的に切り下げる。これにより、後発品の置き換え不足のうち、約250億円を補てんする。前回は2・2%の追加引き下げで約600億円を捻出した。