中央社会保険医療協議会(会長土田武史早稲田大商学部教授)は14日の総会で、厚生労働大臣からリハビリテーション料の見直しについて諮問され、即日答申した。中医協・診療報酬改定検証結果部会のリハビリテーション実施保険医療機関における患者状況調査報告では、改善の見込みがあるのに日数制限でリハビリを打ち切られた患者が少なからずいる現状を踏まえ、「改善が必要」とする意見をまとめており、答申はそれを踏まえたものとなった。見直しでは、三つの日数制限除外疾患が盛り込まれたほか、医師の判断で延長を認める措置ができるようになる。4月1日から施行される。
見直しの内容は、▽急性心筋梗塞▽狭心症▽慢性閉塞性肺疾患””の3疾患を、新たに日数制限から除外するほか、これらの特定疾患以外の患者でも、医師が改善の見込みがあると判断した特別な場合は、リハビリの延長を認めるとした。ただし、制限を超えたリハビリには、実施状況と計画書を提出し、継続の理由を明らかにするよう求めるなどの縛りを設ける。
さらに、算定日数上限後の維持期のリハビリについては、[1]少数ながら介護保険対象の若者患者がいること[2]介護保険において必ずしもニーズに合った適切なリハビリが実施されていないこと””などを踏まえ、医療保険でも算定日数上限後のリハビリが実施できるよう新たな点数を設定した。ただし、[2]については介護保険サービスが対応するまでの当面の措置としている。
また、早期のリハビリの重点化を図るために、日数上限に近くなるにつれてリハビリ料を2割前後減らす措置も盛り込まれた。
総会では、「諮問の通り、改正することを了承する」とされたが、「08年度診療報酬改定に向けて、維持期のリハビリテーションのあり方について、調査、検討する」との附帯意見が付けられた。