名古屋大学は2012年度から新たに大学院創薬科学研究科を設置し、基盤創薬学専攻(修士課程)を開設する。同大学の理・工・農学部で培ってきた研究成果を背景に、従来型の薬学系大学院とは異なる横断的な多分野融合創薬教育や研究を実施し、次世代を先導する創薬基盤研究者を養成するのが理念。14年度には同博士課程も新設する計画だ。
名古屋大学はこれまで薬学部や薬系大学院を持っていなかったが、理・工・農学部において創薬の基盤研究を担う人材育成を行ってきた。特に天然物化学、有機合成化学、生物科学で研究成果を上げてきた歴史があるという。こうした成果をもとに、従来とは違った新たな創薬科学分野の教育・研究拠点を確立する。
創薬有機化学、創薬生物科学、創薬分子構造学の3講座の下に8分野が設けられる。天然物化学、有機合成化学、分子設計化学、分子微生物学、細胞生化学、細胞分子情報学、構造分子薬理学、構造生理学の各分野を、教授7人、准教授1人がそれぞれ担当する。教員は、名古屋大学に加えて薬系大学など他大学からも赴任し、総勢で17人前後(非常勤を除く)になる見通し。
同専攻の募集人員は27人。今月16~22日の間に願書を受け付ける。