2010年度のMR総数が、前年度比2.6%増の6万1246人に達し、初めて6万人を突破したことが、MR認定センターがまとめた「11年版MR白書」で明らかになった。CSOの積極的な規模拡大、ジェネリック薬関連企業によるMR増員などが、過去最高のMR数に寄与した。一方、定年退職者の再雇用や長期就業化に伴うMRの高齢化、女性MRの拡大も、以前に比べ目立つ結果となった。
調査は、MR認定センターに登録している製薬企業193社、MR業務受託・派遣企業(CSO)12社の合計205社を対象に実施された。
その結果、MR総数は6万1246人。07年にいったん減少したものの、その後上昇に転じて増加し続けている。男性は2.1%増の5万3387人、女性は5.7%増の7859人と、男女共に増加した。
特に女性MRは、00年の調査開始以来、一貫して増え続けている。女性MR全体に占める経験年数5年以上の構成比についても、08年から年率で約5%上昇。これは、各社が行う女性MR支援制度の導入・強化策を背景に、就業年数が以前に比べ、長期化しているといえる。
内資・外資・CSO企業別で見ると、内資製薬企業が2.2%増の3万6440人、外資製薬企業が0.9%増の2万1874人、CSOが23.5%増の2932人となった。CSOでは、1社当たりの契約数の伸びもあって、MR数の拡大が顕著となった。
MRの年齢構成については、30歳代が最も多く32.7%、次いで20歳代が27.9%、40歳代が25.1%の順となった。20、30歳代の構成比が減少しているのに対し、40、50、60歳代が増加するなど、MRの平均年齢が年々高くなっており、MRの高齢化シフトが進行。一方、女性MRの年齢構成は、20歳代が75.0%と大きな割合を占めた。
専攻分野別のMR構成比では、薬剤師が12.5%、理科系が28.3%、文科系が55.6%だった。文科系が3年連続で増加した一方、薬剤師は薬学6年制の施行が影響し、前年度比で1.8%の減少、理科系は3年連続で減少した。