厚生労働省は22日、北里第一三共ワクチンの季節性インフルエンザワクチンについて、品質試験でトリレオウイルスの混入が判明したため、約236万本の出荷ができなくなったと発表した。これによって、今シーズンのワクチン供給予定量は、当初見込んだ2946万本から2700万本に減り、約2771万~2798万本と予測される需要を下回ることになった。
厚労省は「現時点では需給への影響は少ないものと考えられる」とする一方で、ワクチンを混乱なく安定的に供給できるよう、都道府県等に対し、分割納入、在庫量の把握と住民への周知を徹底するよう求めている。
同社製ワクチンについては12日時点で、原液の一部が規格不適合の可能性があると発表していたが、再試験で不適合が確定した。混入していたウイルスは、トリの関節炎の原因となるもので、ヒトに対する病原性は知られていないという。