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【子宮頸癌ワクチン】初の死亡例‐明確な因果関係認められず

2011年09月14日 (水)

 グラクソ・スミスクラインの子宮頸癌予防ワクチン「サーバリックス」で、初の接種後死亡例が8月に出たことが分かった。厚生労働省は12日、専門家会合を開いて原因を検討したところ、突然死のリスクが高い心室頻脈発作の基礎疾患を持っており、「ワクチンとの明確な因果関係は認められない」と結論づけた。

 死亡したのは14歳の女子中学生で、接種2日後に心停止、呼吸困難状態で発見された。

 会合では、年齢が高くなると心室頻脈発作のリスクが低くなるため、「もう少し年齢が上がってから接種する対応の方が良いのでは」との意見も出たが、原則として中学1年から高校2年生を対象とする、国の接種事業の枠組みを継続することで合意した。

 また、副反応報告として、筋注製剤に特有の血管迷走神経反射(VVR)と考えられる失神や意識消失が多いことについて、「全てがVVRなのか、正体を知る必要がある」との指摘が出た。厚労省は今後報告される失神などの副反応について、より詳細な解析に取り組む意向を示した。

 サーバリックスは国内で2009年に販売が開始され、メーカーが推計した接種者数は238万人、累計接種回数は350万回。世界では、07年のオーストラリアを皮切りに114カ国以上で承認されており、出荷量は2278万回分程度。日本を除く接種後死亡例は、イギリスとインドで各2人の合計4人が報告されているが、いずれもワクチンとの直接の明確な因果関係はないとされている。



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