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【肝炎治療戦略会議】B型肝炎治療薬「ペグインターフェロン」を医療費助成の対象に追加

2011年09月09日 (金)

 厚生労働省の「肝炎治療戦略会議」は8日、8月26日の薬事・食品衛生審議会医薬品第1部会で薬事承認された、B型慢性肝炎治療薬「ペグインターフェロン」を、医療費助成制度の対象に追加する方針を決めた。ペグインターフェロンは、部会後1カ月をメドに正式承認される見込みで、厚労省は、正式承認され次第、助成を開始する。

 現在、B型肝炎患者の治療薬としては、核酸アナログ製剤やインターフェロンが医療費助成されている。従来のインターフェロンは、週2~3回の注射が必要だが、ペグインターフェロンは、週1回の注射で済む。

 この日の会合で厚労省は、助成の対象について、HBV‐DNA陽性の慢性活動性肝炎で、肝癌を合併していない患者とする方針を示した。

 また、助成回数は1回で、助成期間は1年以内(48週の週1回投与)、過去にインターフェロン治療の医療費助成を受けた患者も対象とする予定。

 次回会合では、8月25日の薬食審・医薬品第2部会で承認が了承された、C型慢性肝炎治療薬「プロテアーゼ阻害剤」を含む3剤併用療法を、医療費助成の対象とすることについても検討する。

10カ年戦略を策定へ

 この日の会合では、中間年度を迎えた「肝炎研究7カ年戦略」(2008年度~14年度)の見直しも検討した。B型肝炎の新規治療薬開発に向けた研究促進など、長期的なスパンで取り組む新戦略を盛り込むため、来年度を初年度とする「肝炎研究10カ年戦略」を策定することも確認した。

 厚労省は戦略の見直しに当たり、▽現行通り(08年度~14年度)▽来年度を初年度とする7カ年戦略に再設定▽来年度を初年度とする10カ年戦略に再設定――の3案を提示した。

 委員からは、「この数年間で治療法は進歩している。新たにスタートしてはどうか」といった意見や、長期的な視点に立った研究戦略を策定する必要性が示され、来年度からの10カ年戦略を新たに策定することとなった。

 これを受け厚労省は、7カ年戦略前半の成果や治療薬の開発状況などを踏まえ、次回会合に、10カ年戦略の案を提示する方針。

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