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耐性菌は怖いけれど、蔓延原因には無頓着‐日本の認識率は調査国でブービー

2006年04月28日 (金)

 MRSAやPRSPなどの抗菌薬耐性菌が蔓延している。その原因の一つは、服薬指示を守らない抗菌薬の不適切使用。ところが日本の患者は、指示通りに服用しないために耐性菌が生み出されているという認識に乏しいことが、米ギャロップ社の調査で分かった。

 調査は「COMPLy」と呼ばれ、米ファイザーも協賛する形で、2005年秋に4500人を対象に行われた。調査国は、日本、ブラジル、中国、イタリア、メキシコ、オランダ、フィリピン、ロシア、南アフリカ、トルコ、米国の11カ国。

 それによると、「服薬指示どおりに服薬しなかった」のは全体で22%。オランダ、イタリアが約10%にとどまったのに対し、日本は34%で最もコンプライアンスが悪かった中国の44%に次ぐ結果だった。

 指示に従わない服用が「効果を減弱させてしまうことを知っている」のは全体では61%に上ったが、日本は41%に過ぎず、これも最低だった中国の33%に次ぐ認識の低さ。認識が高い国は87%のブラジル、85%のメキシコだった。

 一方、抗菌薬に耐性のある細菌は極めて深刻な問題であると回答したのは全体で80%。日本も他国に比べ低いものの75%が問題の深刻さを認識していた。日本人患者の服薬状況の悪さと合わせて見ると、服薬コンプライアンスの悪さが耐性菌の発生につながるおそれがあることが知られていないことが示唆される結果となった。

 専門医からなる調査運営委員会は、国の事情に応じた啓発キャンペーンを展開し、不適正使用を是正するよう求めている。



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