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実務実習等で事業連携‐JACDSと保険薬局協会

2007年03月01日 (木)

会見するJACDSの小田氏(左)と日本保険薬局協会の漆畑氏
会見するJACDSの小田氏(左)と日本保険薬局協会の漆畑氏

 日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は2月27日に都内で会見し、改正薬事法の施行に伴う新たな薬業界の連絡調整組織(日本薬業連絡協議会:仮称)への参加、薬学生の実務実習受け入れ、勤務薬剤師受け入れ組織の検討などで、日本保険薬局協会と事業協力・連携していくことを明らかにした。

 JACDSの松本南海雄会長ら役員と、保険薬局協会の今川美明会長ら役員は先月15日に都内で協議し、両協会に共通する当面の課題について事業協力していくことを確認した。合意した事業協力内容としては、[1]日本薬業連絡協議会(仮称)及び日本薬業政治連盟協議会(仮称)の連携[2]薬学教育6年制における実務実習受け入れ[3]税制に関わる要望事項の検討[4]勤務薬剤師の受け入れ組織の必要性[5]その他共通の問題事項――の5点を挙げている。

 会見では保険薬局協会顧問である漆畑稔氏が経緯等について、「保険薬局協会では4月2日に政治連盟を立ち上げる予定で、それに合わせて他の関係団体の政治連盟とも一緒に『日本薬業政治連盟協議会』のような組織を立ち上げて活動していきたい。また政治面も含めて、関係団体が日頃連携することで大きな力になる。『日本薬業連絡協議会』のような組織で、お互いに連絡調整を図っていくことを確認した」などと説明した。

 薬学教育6年制の実務実習については、カリキュラムの内容や実習設備などから考えて、両協会の施設を活用することが次代を担う薬学生にとって望ましいことであるとの認識で一致。受け入れ可能な目標数としては年間8000人から1万人としており、今後は他の関係機関や行政、薬科大学とも連携し実施していくという。また税制面の要望事項検討に関しては、今後予定される大幅な税制改革に向けて、保険薬局に関わる部分の税制上の優遇措置に関して提言を取りまとめ、関係方面へ働きかけを行う。

 勤務薬剤師の受け入れ組織の必要性に関しては、「日本薬剤師会という薬剤師を主体とした組織が現にあるが、勤務者・非勤務者を含め薬剤師の組織加入率は医師・歯科医師・看護師等に比べると特に低い。経営者と勤務者という分け方が最良ではないかもしれないが、会費を含めて組織に加入していない薬剤師へのハードルを低くして、薬剤師職能をさらに生かすための研修や研鑽の仕組み、主張するの場が必要ではないかということで意見が一致した」(漆畑氏)とした。

 JACDSの小田兵馬副会長は「現在、正会員企業は201社で約1万4000店舗ほどだが、そのうち約3分の1が調剤に関わっている状況で、今後も増加傾向が予測される。ドラッグストアは医療とOTC販売という両面の性格を有するだけに、専門的な部分での連携は不可欠で、両組織を通じて研修面なども確立する方向性が望まれていた」と述べた。

 なお、JACDS、日本保険薬局協会、日本置き薬協会、その他の様々な職能団体により「日本薬業連絡協議会」(仮称)の立ち上げが進んでいることも報告された。同協議会は1業界・団体のエゴにとらわれず、薬業界の健全な運営と活動調整、統一を図っていくのが目的という。



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