◆東京電力福島第一原発事故で、放射性物質の汚染水処理が大きな問題になっている。このような状況の中で、金沢大学の太田富久教授と秋田県横手市に本社のあるクマケン工業が、汚染水処理への活用の可能性がある「スーパー・ソリウェル・パウダー(SSP)」を共同開発した
◆SSPには、水に溶けたセシウムを吸着させ、沈殿させることのできる天然鉱物ゼオライトをはじめ、ヨウ素、ストロンチウムにも同様の効果を発揮する数種類の鉱物や化学物質が配合されている
◆放射性ではない天然セシウム10ppmの濃度の溶液に、SSPを入れて10分間かき混ぜた実験では、上澄み液からセシウムがほぼ100%除去されたという。ヨウ素やストロンチウムでも同様の結果を得ており、太田教授は「放射性であってもなくても、化学的に性質は同じなので応用は可能である」と話す
◆実験では溶液1Lに対して15gのSSPが使用されたが、「SSPの大量生産は可能」(太田教授)だという。SSPの原発事故現場での応用が期待される。
放射性物質を吸着させる粉
2011年05月09日 (月)
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