久光製薬は、東日本大震災で被災し、操業停止中の宇都宮第1工場(栃木県)で生産していた外用消炎鎮痛貼付剤「モーラスパップ」の製造ラインを鳥栖工場(佐賀県)に移設する。建物の天候や壁などの損傷が激しく、復旧に時間がかかると判断。製造設備を鳥栖工場に移設し、安定供給への対応を進める。
同社は、東日本大震災で宇都宮第1工場と宇都宮第2工場が被災した。特に医療用の「モーラスパップ」や、一般用の「サロンパス」などを生産する第1工場の建物は、天井や壁などの損傷が激しく、現在操業停止中。復旧には時間がかかる見通しとなっている。
そのため、「モーラスパップ」の製造ラインを鳥栖工場に移設し、安定供給に支障がないよう対応することを決めた。現在、宇都宮工場の一部人員を鳥栖工場に配置し、休日を含めた24時間体制で製造ラインをフル稼働させている。
「サロンパス」など一般用医薬品の製造は、第2工場に移設して対応する。第2工場は、建物が一部損傷したものの、生産設備の損傷は少ないことから、4月中旬から製造ラインの稼働を順次再開できる見通し。