厚生科学審議会「医薬品等制度改正検討部会」が22日に初会合を開き、薬事法改正に向け、議論を開始した。部会では、薬害肝炎検証・検討委員会の最終提言を踏まえ、[1]医薬品関係者の安全対策への取組み促進[2]医療上必要性の高い医薬品等の迅速な承認[3]医薬品等監視の強化を進めるための見直し――を軸に検討を進める。
2012年の通常国会への法案提出を目指し、夏頃に論点を整理し、年内に必要な制度改正案をまとめる。
部会長には、永井良三東京大学大学院教授を選任し、部会長代理に望月正隆東京理科大学教授が就いた。
肝炎検証委員会の最終提言に盛り込まれた課題としては、▽医薬品関係者の薬害再発防止の責務の規定▽添付文書の承認時における位置づけの見直し▽再評価制度の見直し▽新たなリスク管理手法の導入▽第三者監視・評価組織の創設▽個人輸入の管理や未承認薬の特例的使用の枠組み――などがあり、法改正が必要になる。厚労省によると、このほかにも委員の問題意識を踏まえて、幅広く対応を検討する。
4月21日に予定する次回会合では、厚労省が具体的な論点を示し、安全対策の促進策について議論する予定。