総務省が発表した2010年国勢調査の人口速報集計によると、昨年10月1日現在の日本の人口は、前回05年より28万8000人多い1億2805万6000人で、増加率は0・2%(年平均0・05%)と、調査開始以来最低だった。
国際連合の推計によると、日本の人口は世界で10番目。人口密度は世界平均の6・7倍となる1km2当たり343人で、バングラデシュ、韓国、オランダ、ルワンダ、インド、ハイチ、ベルギーに次ぐ8位だった。
都道府県別の人口は、東京が最多で1316万2000人。次いで神奈川905万人、大阪886万3000人、愛知740万8000人、埼玉719万人、千葉621万7000人、兵庫558万人、北海道550万人、福岡507万3000人、静岡376万5000人で、それら10都道府県が300万人を超えた。最も少なかったのは鳥取の58万8000人。
人口密度は、東京の1km2当たり6017人が最高で、大阪4670人、神奈川3746人と続く。低かったのは北海道70人、岩手87人、秋田93人など。
前回からの人口増加数は、東京の58万5000人が最も多く、以下は神奈川25万8000人、千葉16万1000人などで、増加率もこれら3都県が高かった。それに対し、最も人口が減少したのは北海道で12万人、次いで青森と福島の6万3000人、秋田6万人と続く、減少率は秋田、青森、高知で高かった。
市区町村別の人口は、最多が東京特別区の894万9000人で、次いで横浜市369万人、大阪市266万6000人、名古屋市226万4000人、札幌市191万4000人などで、トップ12位までが100万人以上となっている。20大都市の増加率は川崎市の7・4%、東京都特別区の5・4%、福岡市の4・5%などが高い。
市町村数は、5年間で489減って1728となった。同じ境域での人口変動を見ると、全体の4分の1に当たる407市町村で人口が増えた。
世帯数は、238万5000世帯増加して、5195万2000世帯となった。増加率は70年代中頃から90年年代まで6~7%で推移し、00年に入って5%台へ落ち、今回4・8%に低下した。1世帯当たり人員は全都道府県で縮小し、全国平均2・46人で、前回を0・12人下回った。