アステラス製薬は15日、大型化を見込む経口抗Xa剤「YM150」(一般名:ダレキサバン)について、術後静脈血栓塞栓症(VTE)予防の適応での国内申請を取り下げたと発表した。医薬品医療機器総合機構(PMDA)から新たな追加試験を要求されたことから、いったん申請を取り下げることにした。今後、他社との提携交渉を最優先に進め、国内のVTE予防適応を含めたグローバルでの開発計画を決定する。
ダレキサバンは、アステラスがグローバルで開発中の経口抗Xa剤。昨年9月にVTE予防の適応で国内申請を行っていた。申請取り下げに至ったPMDAからの指摘事項は明らかにしていないが、有効性や安全性に関連するものではないという。
これまで同社は、ダレキサバンについて、VTE予防と心房細動(AF)を対象とした脳梗塞予防の適応で、海外展開を目指し、他社との提携交渉を進めてきた。ただ、追加試験の要求を受け、国内のVTE予防適応についても、アステラス単独ではなく、パートナーとの提携によって指摘事項に対応するのが得策と判断。まずは提携交渉を最優先に進め、その後ダレキサバンの開発方針を決めることにしている。