コンタクトレンズ販売大手の日本オプティカル(本社名古屋市)と関西地区最大手ドラッグストアのキリン堂(本社吹田市)は、コンタクトレンズ(CL)販売に関する業務委託契約を締結した。日本オプティカルが運営するCLの超小型店「ハートアップ5MINI(ファイブミニ):坪1・502」を、キリン堂が運営するドラッグストア店舗に出店、販売業務を委託するもの。一号店としてハートアップ5MINIキリン堂岸和田野田店(大阪府岸和田市野田町)が1月31日にオープンした。
日本オプティカルはCL販売事業での独自の差別化戦略としてEDNS(Eye-Data Network System:コンタクトレンズ指示書、処方せんなどのデータの登録・管理・配信・販売システム)を展開。同システムでは眼科医から発行されたCL指示書(処方せんなど)をデータ登録することで、眼科医の定めた期間内であれば「ファイブミニ」で待ち時間なくコンタクトレンズを購入することが可能。
今回の業務委託契約の締結は、関西地区トップシェア企業の経営資源を共有化することで、CLユーザーの利便性向上と顧客基盤の拡大を図るのが狙い。CLの利用者層は20030代の女性が高いウエイトを占めており、キリン堂ではファイブミニ出店による来店者の増加が、アイケア関連商品(ケア用品、目薬)や、顧客ターゲット層が一致する化粧品など、美容・健康関連商品の販売に相乗効果をもたらすことを期待している。
日本オプティカルは昨年7月に、ドラッグストアチェーンとの提携によるコンタクトレンズ販売店の大量出店戦略を発表。9月から事業をスタートさせた。CL販売業許可の主要件となる高度管理医療機器等営業管理者と同じ許可要件を満たす薬剤師を配置するドラッグストアチェーンを対象に、ローコストでの店舗展開によるCL販売網の早期インフラ構築を図っている。現在、キリン堂のほか、ツルハ(札幌市)、ユタカファーマシー(岐阜県大垣市)、アカカベ(大阪府大東市)、シースリー(大阪府豊中市)、ラブドラッグス(岡山市)の6社と業務委託契約を結び、全7店舗を展開。「中期的には数百店舗の展開を目指したい」(日本オプティカル広報室)としている。