アステラス製薬は1日、要員スリム化のため「早期退職優遇制度」を実施すると発表した。グループ会社を含め勤続5年以上の従業員を対象に6月から9月まで500人を募集する。第一三共も早期希望退職を実施し、約1400人が2月末に退職する予定となっており、合併会社でのスリム化が本格化してきた。
退職希望者は9月末から2008年3月末にかけ順次退職となる。アステラスはこれとは別にマネージャー経験者を対象にした早期退職優遇を2月に実施。さらに10月1日付でグループ会社への転籍も行う。
アステラスによる一連の施策実施で発生する退職加算金、転籍一時金の総額は約200億円に上るという。一部今期に特別損失として計上するが、大部分を2008年3月期で処理する方針だ。
同社は、コスト削減策として生産拠点の再編で、欧州3工場を売却し、その時に従業員約400人が売却先に移籍している。これは欧州6拠点を3拠点にする方針を実施したもので、日本では9拠点を6拠点に、米国は2拠点を1拠点にすることになっている。今回の早期退職者の募集方針は、要員面からも同社のスリム化を進めることになる。