全星薬品工業は10日、溶出試験で承認規格に適合しないロットが判明したとして、製造販売する『炭酸リチウム錠200「ヨシトミ」』の自主回収を開始すると発表した。
参考品(成り行き室温)について溶出試験を実施したところ、180分後の溶出で承認規格(80%以上)に適合しないロットの存在が判明。原因が特定できないため、2008年1月23日~10年10月15日に出荷した171ロット(8545万2400錠)を自主回収する。
また、当該ロットの小分け品を、『炭酸リチウム錠200mg「アメル」』の名称で販売する共和薬品工業も同日、08年1月31日~10年11月8日に出荷した72ロット(3427万6800錠)を自主回収すると発表した。
回収する製品は、溶出が遅くなることで吸収の遅延が考えられるが、定量試験で含量は規格内であることが確認されている。そのため、「重篤な健康被害が発生する可能性はないと考えられる」としている。これまでのところ、健康被害や有効性・安全性に影響があったとする情報は得られていないという。