エーザイと米アリーナ・ファーマシューティカルズは、米FDAの諮問委員会が承認不支持の見解を示していた抗肥満薬「ロルカセリン」について、FDAから審査完了報告通知を受領したと発表した。事実上、現行申請内容では承認しないとの通知で、FDAはさらにラットの安全性データと現在進行中の臨床試験「BLOOM‐DM」の最終報告を提出するよう求めた。今後、エーザイとアリーナは、FDAと協議を進めながら、通知の指摘事項に対応していく考え。
ロルカセリンは、アリーナが創製し、エーザイが導入した新規抗肥満薬。アリーナが昨年12月に米国申請していたが、FDAの諮問委員会で、ロルカセリンの承認不支持が採択され、FDAの最終決定が待たれていた。
今回、FDAが発行した審査完了報告通知では、ロルカセリンの承認に当たって、アリーナに対し、ラットの癌原性試験に関する安全性データと、2型糖尿病を持つ肥満症・過体重患者を対象とした「BLOOM‐DM」試験の最終報告を提出するよう求めている。今後、エーザイとアリーナは、FDAと協議し、ロルカセリンの承認に向け指摘事項に対応していく方針。
審査完了報告通知は、新薬承認申請の審査期間が終了した時点で、承認に至らない場合に発行されるもの。