ゼリア新薬は、機能性ディスペプシア(FD)治療剤「アコチアミド」の国内承認申請を行った。承認取得後、ゼリア新薬とアステラス製薬が単一販売名で共同販売を行う。
アコチアミドは、ゼリア新薬が創製し、ゼリア新薬とアステラス製薬が共同開発した世界初のFD治療薬。消化管運動の亢進に重要な神経伝達物質「アセチルコリン」を分解する末梢の「アセチルコリンエステラーゼ」を阻害し、胃運動の低下や胃からの食物排出遅延を改善する。
FD患者を対象とした国内第III相試験では、主要評価項目の「被験者の印象」「食後の膨満感、上腹部膨満感、早期膨満感の消失率」で、プラセボ群に比べ、有意な改善が示されている。
FDは、上部消化器症状の一つで、早期膨満感、上腹部痛、鼓腸、悪心、嘔吐などを慢性的な主訴とするが、胃粘膜病変は認められない疾患。最近の調査結果によると、国内の成人の4分の1でFDの症状が見られるとの報告がある。