沢井製薬と同社子会社のメディサ新薬は、処方設計が同一のドパミン作動薬「プロスペリン錠2・5mg」と「パルキゾン錠2・5mg」の自主回収を、8月27日から開始した。沢井製薬が実施した「プロスペリン」の長期安定性試験サンプル(2年)溶出試験で、承認規格(15分後溶出率:85%以上)に適合しない結果が得られたことによるもの。「パルキゾン」については、現在のところ承認規格に適合していない結果は認められていないものの、念のため市場にある製品を自主回収する。
沢井製薬が調査したところでは、同剤に使用されている添加剤が、経時的な溶出の遅延を引き起こしている可能性が考えられるとしている。そのため、問題となった可能性のある添加剤が使用されたロットを含め、全ロットを回収する。
溶出の遅れで、適切な治療効果が得られない可能性は危惧されるものの、含量は規格内であることが定量試験で確認されており、重篤な健康被害を発生する可能性は低いとしている。
回収期間は9月末まで。対象はプロスペリンが13ロット(818万錠)、パルキゾンが7ロット(146万錠)