厚生労働省医薬食品局安全対策課は、催奇形性の副作用が疑われる多発性骨髄腫治療薬「レナリドミド製剤」(レブラミドカプセル5mg)が承認されたことを受け、25日付で都道府県に対し、安全使用を徹底するよう求める通知を発出した。
同剤は、胎児への曝露を避けるため、製造販売、管理、使用に当たり、RevMate(レブメイト)と呼ばれる厳格な「レブラミド適正管理手順」を定め、医師や薬剤師などの医療関係者をはじめ、患者、流通に関わる医薬品卸など、全ての関係者に遵守が義務づけられている。
通知では、レブメイトを関係者が守るべき事項として位置づけ、それぞれが役割を認識し、責任を果たすことが必要としている。
同剤の安全確保や適正使用のため、厚労省が取り組む事項として、▽レブメイトの遵守状況をチェックし、適正使用をモニターする第三者評価委員会の支援▽関係学会の先天異常サーベイランスや関係学会の専門家の協力のもと、医薬品医療機器総合機構における先天異常に関する副作用などの評価体制を充実▽服用者や子に健康被害が発生した場合、副作用被害救済制度による救済が可能となるよう努める――などを挙げた。
また、同剤を販売するセルジーンに対しても、全例調査などの承認条件の遵守をはじめ、厳格な安全管理を基盤とした同剤の適正使用を推進するよう求めた。
一方、治療の際にレブラミドと併用する抗悪性腫瘍剤「デキサメタゾン製剤」(レナデックス錠4mg)についても、使用に当たっての安全確保の徹底を指示した。