厚生労働省大臣官房統計情報部は、2006年人口動態統計の年間推計を公表した。出生数が00年以来6年ぶりに、婚姻数も01年以来5年ぶりに増加に転じた一方で、死亡数は戦後では1947年に次いで多く、4年連続で100万人を超えた。自然増加は前年に続きマイナスであったが、マイナス幅は縮小した。
この推計は、人口動態統計速報の06年1010月分を基礎資料に、日本における日本人について推計したもの。
出生数は108万6000人で、前年より2万3000人の増加となり、00年以来6年ぶりの増加となった。人口千対の出生率は8.6人で、前年の8.4人を上回った。また婚姻件数は73万2000組で、これも01年以来5年ぶりの増加(対前年比1万8000組増)に転じた。これらに関して厚労省は、「雇用が安定してきて、婚姻が前年の7月以降は上昇傾向にある。それが出生へつながったという推測はできる」と分析した。
死亡数は前年より8000人増加し、109万2000人となった。これは戦後では1947年に次いで多く、4年連続で100万人を超えた。死亡率は前年の8.6人から8.7人に増えた。
3大死因の死亡数は、1位が悪性新生物で32万9000人、次いで心疾患17万7000人、脳血管疾患13万人で、前年と順位は変わらない。悪性新生物と心疾患は増加したが、脳血管疾患は約2800人の減少となった。
なお、自然増加数はマイナス6000人で、前年に続き減少した。しかし前年のマイナス2万1000人と比べるとマイナス幅は縮小した。厚労省は、「06年11月、12月の出生・死亡の状況によっては、マイナス幅の拡大や縮小が見込まれるほか、場合によってはプラスとなる可能性もある」としている。