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【日本バイオ産業人会議】総合機構審査員の1000人体制を要望

2006年12月25日 (月)

 日本バイオ産業人会議(JABEX)は21日、2013年までに医薬品医療機器総合機構の審査員を1000人体制にすることなどを盛り込んだ「治験・臨床研究の活性化に向けた緊急提言」中間取りまとめを発表した。今後、関係国会議員、関係省庁に働きかけを進めつつ、指摘されたことなどを踏まえて07年3月に最終提言をまとめ、08年度予算への反映を目指す。

 JABEXは、日本の治験が遅く、費用が高く、国際共同治験に参加できない状況に「強い危機感を持っている」として、10月に「医療・臨床研究改革推進委員会」(委員長:永山治中外製薬社長)を設置し解決策を検討、21日の会合で取りまとめた。

 その中では、治験の基盤となる臨床研究体制の整備を推進するため、閣僚、産業代表、国民・医療関係者からなる「医療・健康産業競争力会議」(仮称)の設置を提案した。この会議は、省庁横断的な問題点を議論、体制整備の基本方針を策定することを目的にしている。政策決定責任者である閣僚の出席を得ることで対策の実効性を高めたい考えだ。

 また、承認申請された医薬品・医療機器を早く審査するため、総合機構の審査員を10年には600人体制、13年には1000人体制が必要だとしている。「審査の質の向上」の観点から、企業出身者の就業制限を緩和したり、欧米当局との人材交流の必要性も指摘。さらに、手続きの煩雑さや審査の不透明感を払拭するため、ICH”GCPに準拠した形でのGCPの見直し、審査基準の策定と明確化も求めている。

 一方、臨床研究推進の財政的な裏づけとして、10年度までの第3期科学技術基本計画中に、臨床研究予算を1000億円レベルに引き上げることを要望すると共に、生命科学予算を統括して戦略的に活用するためのNIH(米国国立衛生研究所)のような仕組みが必要だとした。

 さらに、治験実施体制のモデルを示すため、全国2カ所に「治験推進モデルセンター」を設置することも提案している。



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