フォレストホールディングス(吉村恭彰社長)は、かぜ薬「後藤散」などの一般用医薬品を製造・販売する、うすき製薬(後藤國利社長)の発行済み株式の70%を取得し、子会社化すると共に、同社の事業を承継することで基本合意した。株式取得は7月以降を予定している。
うすき製薬は1920年の創業以来90年の歴史を持つ家庭薬メーカー。一般用医薬品市場の低迷に加え、現社長の後継者がいないといったこともあって、事業を継続していく上で戦略転換を迫られていた。今年に入り、同社最大の販売先である医薬品卸「リードヘルスケア」の持ち株会社「フォレストHD」を第一選択肢に、事業承継を打診。伝統あるうすき製薬の「後藤散」ブランドを守り、将来の業容拡大に向けた新たな戦略展開を目指すことで合意した。
フォレストHDでは株式取得後、うすき製薬に取締役を派遣する予定で、後藤國利氏は代表取締役社長を退する。うすき製薬の社員25人は全て引き継ぐ。後藤社長の長男の玄利氏は、医薬品や健康食品等の通販サイトを運営するケンコーコムの社長だが、同事業に専念するという。
フォレストHDでは、グループ初の製薬事業会社を傘下に加えることで、一般用医薬品の製造と卸売の連携を図り、シナジーを高めることにしている。
うすき製薬の資本金は1000万円、売上高は2億8200万円(2009年6月期)