日本臓器製薬は、冬季など空気の乾燥によって生じるドライノーズを和らげるために、鼻腔内を洗浄する鼻用洗浄器「ドライノーズスプレー」を20日から全国の薬局・薬店で発売する。ドライノーズをターゲットにした一般向け商品としては初めての医療機器。
冬場、気密性の高いオフィスやマンションではエアコンなどの空調設備を使用しているため、室内の湿度は20%以下になることもしばしば。空気が乾燥すると鼻の粘膜も乾燥状態になり、乾燥感やムズムズ感を生じるようになる。そうした状態がドライノーズ(乾燥性鼻炎)。乾燥感と同時にピリピリした痛みを伴い、症状が進行するとカサブタになったり出血することもある。鼻は吸い込んだ空気を加湿して肺に送るが、乾燥しすぎている空気では鼻ばかりでなく、肺にも障害が起こり得る。
ドライノーズはまだあまり知られていないことから十分な調査成績はないが、日本臓器の社内データでは、年齢性別に関係なく、約3割でドライノーズ症状が経験されているという。
欧米では既に、大衆薬としてドライノーズ用のスプレー液が数多く発売され、鼻の不快感を和らげることに役立っている。
新発売される「ドライノーズスプレー」は、霧状の洗浄液で鼻腔内を洗浄し、鼻の中に潤いを与える商品。成分は生理食塩水のため無臭で、刺激感や副作用を起こす心配がなく、1日何回でも使用可能。鼻の乾燥感やムズムズ感、鼻水がカサブタ状になる前の洗浄をはじめ、花粉の洗浄や水泳後の利用にも需要を見込んでいる。
価格は20mL 609円(税込)。23日から2月末までテレビCMを関東・東海・関西・九州エリアで放映し、認知度の低いドライノーズの概念や商品を消費者に訴求していくことにしている。