ツムラは、ラオス国内で原料生薬の栽培などを行う現地法人「ラオ・ツムラ」を設立した。2011年3月には、生薬調製加工工場を竣工し、20品目を栽培する予定。これまで東南アジアでは、ベトナム・インドネシアから生薬を輸入して原料を調達してきたが、原料生薬の栽培から生薬調製加工までの品質確保体制をラオ・ツムラに集約させる。
ツムラは05年に、ラオスで原料生薬の栽培に関する共同研究を開始したが、ラオス国内での栽培化にメドが立ったことから、ラオスに現地法人を設立し、東南アジア地域でトレーサビリティ体制の強化を図ることになった。
新設されたラオ・ツムラの農場面積は、約200ヘクタール。将来的には1000ヘクタールに拡大し、5年後に200トン、10年後に700トンの生産量を目指す。11年3月には、生薬調製加工工場を竣工し、原料生薬の栽培から生薬調製加工までを手がける一貫体制によって、品質確保に取り組む。これまで東南アジアでは、ベトナムやインドネシアから生薬を輸入し、原料を調達してきたが、ラオ・ツムラの設立によって原料調達の集約化を図る方針だ。
ツムラは、日本、中国、ラオスの3拠点で100%管理による生薬のトレーサビリティ化を推進してきた。既に国内では、昨年7月に「夕張ツムラ」を設立し、生薬の生産・加工・保管拠点として、国内栽培を強化している。