世界的な癌診療ガイドラインである「NCCNガイドライン」の日本語版が、先端医療振興財団臨床研究情報センター(TRI)のWebサイトで公開された。結腸癌、直腸癌の2種が掲載されている。今後、各癌腫のガイドラインを随時公開していく計画だ。
NCCNガイドラインは、世界の21の主要癌センターで結成されたガイドライン策定組織「NCCN」によって作成されたもの。年1回以上の改定が行われ、世界的に広く利用されている。
TRIは、日本の学会・研究会の専門医師の協力を得て、各癌腫ごとにNCCNガイドラインを翻訳する作業を進めてきた。今回は、大腸癌研究会の協力のもと翻訳、作成した「結腸癌」「直腸癌」の治療に関する2種のガイドラインを公開した。Webサイトには、翻訳を担当した大腸癌研究会からのコメントも附記されている。
「肛門癌」の治療ガイドライン、「大腸癌のスクリーニング」のガイドラインも、近く公開される見通しだ。NCCNガイドライン日本語版の配信は、多くの医師や研究者から待ち望まれていた。