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【中外製薬・永山社長】アクテムラで海外展開を本格化‐トップ製薬企業へのドライバーに

2010年02月05日 (金)
永山社長

永山社長

 中外製薬の永山治社長は3日、都内で開いた決算説明会で、関節リウマチ治療薬として、1月に抗ヒトIL‐6受容体モノクローナル抗体「アクテムラ」の米国発売を開始したことから、「今後の最大の注目点はアクテムラ」と強調。「これまで国際的な製品は少なかったが、アクテムラで海外市場を開拓していく」と述べ、海外展開を本格化させる考えを示した。

 国産初の抗体医薬「アクテムラ」は、2005年4月にキャッスルマン病治療薬として国内承認を取得。08年4月には、関節リウマチ、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎、全身型若年性特発性関節炎の追加適応を取得した。既に関節リウマチでは、生物学的製剤の第一選択薬として、「アクテムラ」の投与例が40%を超えているとされ、10年度は生物学的製剤の第一選択薬として確固たる地位の確立を目指す。

 一方、欧州では、09年1月に関節リウマチの適応で承認を取得し、「ロアクテムラ」の製品名で発売を開始した。既にロシュと共同販促を進めるイギリス、ドイツ、フランスに加え、スペインなど欧州主要国に発売国を拡大。特にドイツでは、抗TNFα抗体の効果不十分例でシェア10%以上を獲得するなど、急速に浸透が進んでいる。

 10年1月には、最大市場の米国で発売を開始し、「アクテムラ」の発売国は世界25カ国に拡大。いよいよ海外展開が加速してきたことから、永山氏は「今まで国際的な製品は少なかったが、これからアクテムラで海外市場を開拓していく」と海外展開の本格化を宣言。「アクテムラがこれからの最大の注目点」と強調し、10年代後半のトップ製薬企業に向けたドライバーと位置づけた。

 現在、膵癌を対象とした国内第I/II相試験、全身型若年性特発性関節炎を対象とした海外第III相試験が進行中で、さらに適応拡大を進めることで「アクテムラ」の価値最大化を目指す考えだ。

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