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中外製薬は、新規抗癌剤の「タルセバ」や「アバスチン」など8品目について、2006年中の国内での承認申請を目指して取り組んだ結果、目標を達成できる見通しとなった。永山治社長は、都内で行った記者懇談会で「過去の中外の体制では新薬ラッシュに対応できない」として、重点戦略領域である癌領域の営業体制を強化し、来年以降の抗癌剤の上市に対応していく考えを示した。また、「タルセバ」や「アバスチン」など特異性の高い分子標的薬をはじめ、新規の抗癌剤であることから、市販後安全管理はトップダウンで強化することを決めた。
癌領域では、「ゼローダ」(カペシタビン)の大腸癌の術後補助療法の適応追加、進行性再発非小細胞肺癌治療剤の「タルセバ」(エルロチニブ)、進行再発大腸癌治療剤の「アバスチン」(ベバシズマブ)をそれぞれ今年4月までに承認申請。近く「ハーセプチン」(トラスツズマブ)についても、乳癌の術後補助療法剤として承認申請できる見込みだ。
中外では、2007年にゼローダ、タルセバ、アバスチンの3品目、08年には年にハーセプチンの承認取得を期待している。そのため、10月1日付で営業本部内に「オンコロジーユニット」を新設し、癌領域の営業を強化した。