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【日本薬学会】次々期会頭に長野氏‐薬学会賞等の受賞者も決定

2006年11月24日 (金)

 日本薬学会の次々期(2008年度)会頭候補に、長野哲雄氏(東京大学薬学系研究科教授)が決まった。10月27日に開いた役員等候補者選考委員会で選出し16日の理事会で決定、22日に公表した。次期会頭以下の新役員は、第127年会開催前日の来年3月27日に、富山国際会議場で行われる07年度通常総会で承認される。また07年度の日本薬学会賞など各賞の受賞者も了承された。

 次期役員では、現副会頭の内海英雄氏(九州大学薬学研究院教授)が、正式に07年度会頭候補として選出された。次期副会頭候補は本多利雄(星薬科大学教授)、第128年会で組織委員長を務める久保陽徳(明治薬科大学学長)の両氏に、長野氏を加えた3氏が選ばれた。なお第127年会は、倉石泰氏(富山大学副学長)を組織委員長として、明年3月28日から3日間、富山国際会議場などで開催される。

 また、日本薬学会賞など2007年度の各賞受賞者も決まった。授賞式は07年度通常総会に合わせて行われる。受賞者は次の各氏。

 ◇日本薬学会賞

 ▽伊藤信行(京都大学薬学研究科教授):新規な細胞増殖・分化因子の発見とその組織形成における役割の解明
 ▽海老塚豊(東京大学薬学系研究科教授):天然物構造多様性を創出する生合成鍵反応の生物有機化学的研究
 ▽木曽良明(京都薬科大学教授):ペプチド化学を基盤とする創薬科学研究
 ▽馬場明道(大阪大学副学長・薬学研究科教授):分子薬理学的アプローチによる新規創薬標的分子の機能解析

 ◇学術貢献賞

 ▽根本英雄(富山大学薬学部教授):小員環化合物を合成素子とする有機合成化学
 ▽芳本忠(長崎大学医歯薬学総合研究科教授):微生物酵素の生化学的及び構造生物学的研究と医療への応用

 ◇学術振興賞

 ▽国嶋崇隆(神戸学院大学薬学部助教授):反応場の特性を基盤とする反応制御と実用的試薬の開発研究
 ▽石橋正己(千葉大学薬学研究院教授):シグナル伝達分子を標的とした未利用天然物の探索
 ▽原島秀吉(北海道大学薬学研究院教授):多機能性エンベロープ型人工遺伝子デリバリーシステムの創製

 ◇奨励賞

 ▽有澤光弘(北海道大学薬学研究院助教授):創薬を指向した環境調和型有機金属触媒の開発とその応用
 ▽加藤大(東京大学ナノバイオ・インテグレート研究拠点/東大工学系研究科特任助教授):固定化した機能性物質を集積化した高性能分析法の構築
 ▽黒川洵子(東京医科歯科大学難治疾患研究所助教授):心筋イオンチャネルの局所的機能修飾機序の研究
 ▽高須清誠(東北大学薬学研究科講師):共役型四級アンモニウム構造をもつ新規抗マラリア薬の開発と作用機構の解明
 ▽田中信忠(昭和大学薬学部講師):創薬の標的と成り得る蛋白質群に関する構造機能相関研究
 ▽田渕明子(富山大学医学薬学研究部助教授):神経可塑性関連遺伝子の発現制御系の解明とその役割に関する研究
 ▽寺田智祐(京都大学医学部附属病院薬剤部助手):ペプチドトランスポータの機能と発現制御に関する研究
 ▽山田健一(京都大学薬学研究科助教授):炭素”水素結合切断による直接的炭素ラジカル発生法の開拓と反応開発

 ◇創薬科学賞

 ▽新規総合失調症薬aripiprazoleの創製:大城靖男(大塚製薬顧問)ほか4氏
 ▽トシリズマブ(ヒト化抗ヒトIL”6受容体抗体)の研究開発:大杉義征(中外製薬MRAユニット部長)ほか2氏

 ◇教育賞

 ▽坂本尚夫(東北大学薬学研究科教授)



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