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【国際共同治験】日本での実施は僅か6件‐製薬協政策研が調査

2006年11月14日 (火)

 国際共同治験への取り組み機運が国内でも盛り上がりつつあるが、実際に国際共同治験として実施されているプロトコル413件のうち、日本での実施を含むものは僅か6件に過ぎないことが、日本製薬工業協会医薬産業政策研究所・石橋慶太主任研究員の調べで分かった。第1位だった米国の264件に比べると余りにも少なく、石橋氏は「新薬創出国の中で、日本だけ孤立している感が強い」と指摘している。

 調査は、臨床試験情報提供サイトとして有名な米国NIHと、FDAによる米国国立医学図書館治験登録簿をもとに、8月24日時点で行った。被験者募集中のPII・PIII試験のうち、2005年度の世界売上高上位8位までの外国企業と、日本企業の上位4社が登録している治験が対象にされた。

 治験プロトコル数は外国企業が1069件、日本企業が93件の合わせて1162件。このうち、2カ国以上で被験者を募集中の国際共同治験は外国企業が369件、日本企業が44件で計413件であった。

 国際共同治験プロトコルに、各国がどの程度組み込まれているかを比較したところ、トップは米国で264件、次いでカナダ175件、独171件、スペイン133件、仏132件、英124件と欧米諸国が上位に顔を揃えた。

 アジア地域の筆頭は21位のインドで59件、23位には韓国と台湾が共に51件で並び、マレーシアは38位で28件、香港は41位で27件、注目されている中国は18件で50位だった。これに対し日本は外国企業で5件、日本企業で1件の僅か6件であり、世界で60位、アジア諸国の中でも12位と大きく出遅れている。

 さらに、各国別に全治験に占める国際共同治験の割合を比較したところ、多くの国で8割を越える状況にある中、日本は1割強に過ぎない。治験全体の登録件数が、ずば抜けて多い米国を除けば、国内治験が国際共同治験を上回る唯一の国となっており、“特異な姿”を示している。



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